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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 859

どうなんだろうか?…
涼香さんには伊藤さんという新しいパートナーがいる訳だから、花咲夢乃が和彦さんとの結婚を望んできたら、二人は離婚することになるんだろうけど…

「それでマスコミも影を潜めたって訳ですね…マスコミとしては奥様が反撃して、社長と花咲夢乃のネットでの会話をリークでもしてもらいたいところだったんじゃないかしら…」

「マスコミとしては肩透かしを食らった格好かな、まあそれがいいわ」
美月ちゃんはフン、と椅子に踏ん反り返る。
「これで落ち着くならね」
「でも、社長は本気なのかしらね。相手は女優さんだもの」

…花咲夢乃にもそれなりの覚悟をあるということなのだろう。

若かかりし時にとはいえ、花咲夢乃のファンだった僕としては当然気にもなる…
増しては和彦さんは、一時期本当の父親かと思った人だからな…

まあ昼に社長室に呼ばれていることだし、その時機会を見つけて花咲夢乃のことを聞いてみよう…
ここまで騒ぎになったからには、義理の息子である僕に、和彦さんだって話さない訳にはいかないだろうからね…


あっという間に時間は過ぎて、いよいよその昼休みを迎える。
夏子さんやゆかりさんからは今日はこれで上がっていいと言われたのでカバンも持って。

予め社長室の場所は夏子さんから教えてもらった。
オフィス最上階…途言うわけでもなく、極普通の部屋らしいが…

「ここか」
他の部屋とはドアの感じからして違った。やっぱり緊張するなぁ。
軽くノックして入る。

「やあ、匠くんか。いつも頑張ってくれて、ご苦労様」
和彦さんはいつもどおりだ。

「あっいえ、僕なんて大したことは;…」
部署の女の子たちの頑張りに比べたら、ホントまだまだだもんな…

「まあ謙遜することも無い…匠くんの部署の成績は鰻登りに伸びているからな…」
ちゃんと見ていてくれたんだ…社長としては当然かもしれないけど、やっぱり嬉しいよな…

「それは僕の力だけじゃありません。皆が一生懸命頑張っていますから…」
ホントにそうだ…
僕なんてスズタとの契約が上手くいかなかったら、今月の契約数なんてゼロに近いもんね;…

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