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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 846

「匠さん…」
隣の沙織ちゃんが僕の名前を呼ぶ。
目覚めたのか、ただの寝言なのかははっきりしない。
「大好き…」
…どっちかわからなくても十分恥ずかしい。

「うん、僕も大好きだよ」
それだけ言い返して、僕も眠りについた。

抱き枕のように沙織ちゃんを抱きしめている自分に気づいた時、辺りは白々と明るくなっていた…
このまったりとした心地よさに、この時が永遠に続いて欲しいとも願ってしまう…

腕の中の沙織ちゃんは、まだスゥースゥーと寝息を立てている…
すっぴんのその顔はあどけなく、香澄と同年代と言っても充分に通じるほど可愛いらしい…

ウェーブのかかった長い髪を優しく撫でながら、朝日が差し込むベッドの上でまったりとした時間を過ごす。

「匠さん」
いつの間にか沙織ちゃんも目を覚ましていた。
「おはよう」
そう言うなり軽くキス。
まるで付き合いたてのカップルのような感覚だ。

じゃれあうように身体を絡め、シーツの上をクルクル回る…
僕の上になった沙織ちゃんはぴったりと身体を寄せつけ、僕の顔を包み込むように両手を宛てがってきた…

「ん?…どうした?…」
僕は首を掲げ、沙織ちゃんの鼻の頭をベロっと舐める…

「大好きです匠さん…やる前よりもずっと…好きになっちゃいました…」

「それだったら嬉しいな」
妻子ある身だからというのは置いといて、仕事のパートナーでもある沙織ちゃんに好かれるのはいいことだと思う。
「僕もだよ」
「また、してくれますか?」
「…仕事のお手伝いも含めて、かな?」
「さあ、どうでしょうかね?」
そうはぐらかす沙織ちゃんは、いつもの表情に戻っていた。

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