ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 833
へぇ〜なんだか田舎から出て来たって意外だ…
沙織ちゃんって言葉になまりは無いし、何たって服のセンスが都会的だから、僕はてっきり東京の人かと思い込んでいたからね…
「もしかして大学は東京?…」
「いえ、東京にはディズニーランドにしか行ったこと無いんです…あ、あそこは千葉ですよね;…」
なんか急に恥ずかしがる沙織ちゃん。
普段見せないその顔が可愛らしい。
仕事にも真面目で料理も上手で気遣いもある…完璧じゃないか。
お付き合いしている彼氏くんは大切にしないといけないね。
「うん…美味しかった」
「ありがとうございます〜」
沙織ちゃんは僕の食器もまとめてキッチンに持っていく。
「片付け終わったら匠さんにも仕事のアレ、手伝ってくださいね」
「うん、データをまとめるぐらいしか出来ないけど、何でも言ってくれよ…」
とは言っても、パワポとかワードとか…まだ全然使いこなせてはいないんだけどね;…
「そういうことは私がやりますから、匠さんはそのデータ作りを協力してくださいねっ」
ん?…データ作り…?
まあそういうことは沙織ちゃんがやった方が、数段早く仕上がるんだろうけど;…
「データって、僕は何すればいいの?」
「決まってるじゃないですかぁ、匠さんにはこの製品、全部はいてもらってそのフィット具合とかを確認させてもらうんですよぉ」
「あ、あぁ…」
…それって会社でやったことと変わらないような
まあでも一人じゃ持ち帰ってもやれないことだよね、だから僕の協力が必要だったんだ。
「そんなことならお安い御だよ…何時もみたいにモデルになって感想を言えばいいんだね…?」
まあ沙織ちゃんと二人っきりの場所でパンツ一枚になるのは恥ずかしいけど、仕事と割り切らないといけないな;…
「う〜ん…それだけじゃダメなんですぅ…」
「へぇ?…“ダメ”ってその他にも何かすることあるの?…」
「実は夏子さんには…”男の人がどんな状態の時も“って…言われていて…」