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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 803

それは例え話しであるのは分かっていても…なんだか誤解しちゃいそうだよ;…

「そう言って貰えると、お世辞でも嬉しいなあ…」
マジに僕は照れながら、頭を掻く…

「お世辞なんかじゃありませんよぉ…もしかして私…匠さん“みたい”な…なんじゃ無く…匠さん“が”好きなのかもしれません…」

美玲ちゃんの背中を見る僕に、葉月ちゃんが後ろから言った。
その言葉に、胸の詰まる思いがした。

「…今夜、空いてますか?」
「…うん」
断ることはできなかった。
いや、それが葉月ちゃんのためなら…と言い聞かせた。

仕事が始まり、朝一でスズタの三枝さんにプレゼンのお礼の電話を入れておく。
結果はまだ分からなかったけど、担当者の間では好感触だと聞いて、気分は高揚する。

後一押しの力を入れる為、美恵子さんか巧に連絡を入れるべきか迷う…
僕としては正直、あまりそういう関係を利用しないで、正々堂々と結果を待ちたいところなんだけどね…

そんな中、そんな僕の迷いが通じたかのよに、巧から夜の誘いのメールが入る…
このタイミングの良さにちょっと驚く。
“双子”って離れていてもどこか繋がっているっていう節は、本当かもしれないよな…

お誘いのほうは葉月ちゃんとの先約があるため断らざるを得ないが、商談のほうについてお礼と最後の一押しも兼ねてメールを送る。
返信はなかったけど、うまく伝わっていればいいなと思う。

「ふぅ」
今日は営業回りは一切なく、一日中デスクワークに精を出す。
以前は当たり前のことだったけど、ここに入ってからはあまりないだけにちょっと疲れてしまう。

籍を離れ近くの休憩所に腰を下ろす。
「匠くん、調子はどう?」
声をかけて来たのは遥さんだ。

「あ、はい…大変は大変ですけど、毎日充実してますよ…」
これも入社当時に世話になった遥さんのお陰だよな…

「そうよね、最近の匠くん、いい顔してるものぉ。」
それゃあこの会社に入る前の僕なんて、腑抜けた顔していたと思うよ;…

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