PiPi's World 投稿小説

ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

の最初へ
 777
 779
の最後へ

ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 779

発車のベルが鳴り響く中、電車の中に駆け込む。
混んだ通勤電車とは逆方向…
空いた電車のシートに余裕で座り、僕は流れる窓の外を眺めた。

いつもだったら、こんな状況じゃなかったら絶対こんな野郎と身体を密着しないだろう…と思いながら、朝のラッシュの電車に載っているんだよな…

空いた車両はいつもとは違い快適に感じた。
こんな時間は滅多に過ごせないよね。

自宅の最寄り駅に到着し、電車を降りる。
スーツ姿の男がこの時間に帰宅ってのは違和感ありすぎだろう。

駅から家まで緩やかな上り坂を歩く。
家の前に来たが、シーンとした静けさが漂う。
親父も妹たちも仕事や学校に出て行き、お袋も買い物に行ってしましたのかな…

やっぱり家の中には誰もいなかった。
この家で一人で過ごすなんて久しぶりのことだ…

こんなことならエロビでも借りてこればよかったよね;
なんて、学生に戻ったような気分にもなる。
まあゆっくり風呂にでも入って、ゆっくりするかなぁ…

ゆっくりと風呂に浸かり、シャワーを浴びて疲れを洗い流す。
美玲ちゃんのマンションでもゆっくりと入ることはできなかったから余計に癒されたんじゃないだろうか。

一人で過ごすリビング。
この家ではそんなことは年に何度あるかないか。
ソファーにどっかりと座って何もせずしばらくゆったりする。

あっ…昼飯…美玲ちゃんのお弁当があったな。

まさか僕が休みを取っているとはお袋も思っていないんだろう…
こんな時間まで帰ってこないところをみると、きっとカルチャーセンターの友達とでもランチでも取っているに違い無い。
そう思うと尚更に美玲ちゃんの弁当が有り難い…

玄関に置いたままになっている鞄を取りに行く。
鞄を開くと、弁当の横で携帯が緑のランプを点滅させていた…

SNSでこの小説を紹介

年下の他のリレー小説

こちらから小説を探す