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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 752

「もちろん社長の幼少期からこんなことはありませんでした…むしろ先代は子供たちの中で一番社長を可愛がっていたとも言います」
「美恵子さんにはご兄弟がいるんですね」
「ええ、弟と妹が1人ずつ」
「その2人は、会社経営には携わってはいないのですか?」

僕の血の繋がった叔父さんと叔母さんってことになるんだもんな…
そんな人がいたなんてちっとも知らなかったし…

「二人とも先代とは馬が合わなかったんでしょうね…というよりも先代が認めなかったというべきかしら…」
「認めないって?…自分の子供をですか?」
「そういう人なのね…美恵子さん一人を溺愛して育てたそうよ…」

1人だけを贔屓というか、溺愛していたようでは残りの2人はここにいるはずがないということか…

「お二人ともそれ相応の年齢になると家を出てしまったということです」
「そうですか…」
「先代にとって、美恵子さんが今回自分に反抗したことはかなりのショックだったそうです。そのせいで体調を崩したと言っても過言ではありませんから」

美恵子さんは父親である宗二郎をどう思っているんだろう?…
僕と巧を身篭った時に、海外に逃げ出した時点で見切りはつけていたんだろうか?

「美恵子さんには巧っていう子供がいるんですよね?…彼が次期社長になるって噂は?…」
「巧さんのことは謎ですは…役員の立場にありながら、この会社で彼が会ったことのある人もほんの一部で…」

だから今日のプレゼンの時、驚く顔をした人はいなかった訳か…

「そんな会社内でも秘密の存在である彼に、美咲さんはどうやって知り合ったんです?」
「それは、偶然に偶然が重なってですね…」

美咲さんの表情が一変する。
まだ別れた男のことは気になるということか。

「柏原さんは彼にそっくりですから、今でも思い出してしまうんです」
「いい思い出があるんですね」

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