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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 738

…まったく、妹と付き合う男はどうしてこうも僕を頼りにしてくるのか。
それが嫌なわけでは決してないのだけれどね。

「ウチの風呂じゃ3人は狭いよ」
「私たちは昔入ってたよ」
「それは昔だから出来たことだよ…」
…将来向こうに住むことになると何人になるかわかりませんがね。

「あらそう?…啓くんとは3人で入っていたじゃない。」
ここで啓くんの名前を出していいのかよ;

何気に恭介の顔をチラ見する…
分かっている筈なのに、恭介はその表情を変えることなくニッコリと微笑んでいる。
結構コイツって大物なのか?…

「分かった分かった;…気が向いたら一緒に入るから、晩飯ん時あんま飲ませんじゃねーぞ…」

そう言っても、梓までニヤついている。 
…いずれ3人で入らされる日が来るのだろう。
できれば僕が家を出るまでない方が…なんて言ったらダメか。

2階の自分の部屋に行き、ベッドに座り落ち着く。
この部屋にいるのもあとどれくらいだろう。
それにしても今日はいろいろあったな…

まさか巧と会うとは思わなかったし、美恵子さんにもだ…
テレビみたいに、涙での親子の対面ってことは無かったけど、それなりに感動はしたもんな…
とは言ってもぜんぜん実感は湧いてこない…
僕の母親は産んで無くとも、お袋しか考えられないからな…

そんなことを考えベッドに寝そべる…
穿いていたスリムなジーパンは窮屈で、ベルトを緩めチャックを下ろした…

思えば、香澄と出会ってから僕の人生は大きく変わった。
巧のことも、美恵子さんのことも、香澄と会っていなかったらまったく知らなかったわけだ。
正直知りたくなかったこともあったけど、この先モヤモヤした気持ちでいるよりはずっとマシだろう。

天井に貼ったポスターには昔と変わらず、当時お気に入りだったアイドルが水着姿で微笑んでいた。

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