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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 726

「すいません…失礼します…」
ゆかりさんは一礼して部屋を後にする。

和彦さんと美恵子さん、それに向かい合うように僕と鈴田巧が座る。
「それにしてもよく似てるな」
「ええ、ホントにびっくりしました」
「僕もです」
…いや、後に続かなくても、とは思うけど。

「髪型や服装までそっくりだもんな…離れた環境にいても、やはり双子なんだな君たちは…」
和彦さんが感心しながら言う。

「本当に見分けが着きませんは…」
ティーカップを配膳しながら杏さんも囁くように言った…

「いえ…匠には目の下にホクロがあったはず…」
美恵子さんが僕の顔を見つめながらそう呟いた…

「…確かにそうですけど」
美恵子さんはよく覚えているんだなと思いながら隣の巧を見ると…そちらには黒子はない。
「違いといえばソコだけでは…双子と相対するのは初めてだからな…」
和彦さんはため息をつく。

「で、僕らが呼ばれた理由というのは」
「うん、本題に入ろうか」
和彦さんは一度咳払いして言う。

「多分私があえて言わなくとも、君ら2人が1番気になっていることがあるんじゃないのか?…」
確かに…美恵子さんが本当の母親だと判明した今、聞きたいことは一つしかない…

「確かに青山さんのおっしゃる通りです…場合によっては青山さん貴方が、僕の父親ってこともあるんですから…」
そ、そうだよな…
言ってみたら巧と僕は、ある意味一心同体なんだよな…

「そうだな。普通はそう考えるよな」
和彦さんはじっくり考えて、頷いて言う。
「じゃあ、そうではないと?」
巧はさらに突っ込んだ質問をする。

「…それは、言ってもいいのか?」
和彦さんは美恵子さんに確認を取る。
美恵子さんは黙ってそれに頷いた。

「2人の母親は彼女だ…それはわかるだろう。それと、父親は…柏原岳先生、僕らの高校時代、担任だった方だ」

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