PiPi's World 投稿小説

ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

の最初へ
 668
 670
の最後へ

ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 670

「ごめん匠兄ぃ…私も啓と一度会わないといけないよね。今度一緒に、いいよね?」
「梓が前向きに考えてるなら、いつでもいいよ」
「ありがと。やっぱり匠兄ぃは頼れるお兄ちゃんだよ…私たちと血が繋がってないのが信じられないよ」

そうだよな。
いろいろ事実を知ってよくよく考えると、妹たちとも血が繋がってないってことになるんだよな。
それが半分なのか、まったくのゼロってのはまだはっきりとはわからないけど…

もし僕が鈴田美恵子さんと和彦さんとの間に出来た子だとしたら、全くの血の繋がりは無いってことだもんな…
まあ親父の話しを信じるとするならば、和彦さんではなく、親父が本当の父親みたいだけどな…

こうなったら、早くスズタコーポレーションとの仕事を成立させて、真実を突き止めなくちゃいけない…

「匠兄ぃ、大丈夫?」
「ああ、数時間もすれば帰るさ」
梓はニコリと笑って言う。

「梓も、いろいろあるだろうけど頑張れよ」
「うん、みんながいるから、きっと乗り越えていける…」
「もし何かあったら青山家に来るといいぞ」

「そうだよね…あそこでメイドさんになるつもりだったのに、もう無理かな…?」
「そんなこと無いさ…子供がいたって和彦さんは雇ってくれると思うぜ…」
「それは嬉しいけど、ちゃんとお母さんしたいんだよね…」

ちゃんとお母さんか…
お袋も僕の為に、芸能人になる夢、諦めたんだもんな…

お袋は誰からも美人、美少女と呼ばれるくらいで、その噂は他校にも広まっていたそうだ。
それで、芸能事務所のスカウトもされるくらい…

…そんなときに妊娠がわかって夢は叶わなかったんだけどね。

和彦さんのことだ、弥生さんを呼び寄せて雇うんだから、きっと梓のことも気にかけてくれるはず。
なんなら僕から頭を下げてもいい。

「ふふふ、素晴らしい兄妹愛ですなぁ」
…病室にやってきたその声。

…青山家の元メイド、純ちゃん。
どうしてここに来たんだ。

SNSでこの小説を紹介

年下の他のリレー小説

こちらから小説を探す