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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 668

「ど、どういうことだよそれ!?」
梓は啓くんと付き合っているんじゃなかったのか?
…なのに、父親は啓くんじゃないってどういうことなんだ。

「親父やお袋には…言ってないよな」
「いずれ話さなきゃいけないと思ってる…お姉ちゃんたちには言ったよ」
「うん…それで、相手は誰なんだよ…」

「啓くんと上手くいっていない時期にいろいろ励ましてくれた人…」

啓くんが親のことでいろいろ悩んでいた時期か…
確かに啓くんは引きこもりみたいになっちゃって、梓とはしばらく会っていなかったもんな…

「励ましてくれた人って…友達なのか?」

「友達…じゃないかな、先輩、先生みたいな人」
「年上の男ってことか…」
「…悪く言わないでね。私をずっと励ましてくれた人だから…それで出来ちゃったのは…」
梓は申し訳なさそうに微笑んだ。

「それで…梓、もし妊娠してたら、お腹の子供は…産むのか?」
「うん…香澄ちゃんの頑張ってる姿見たら、私も頑張らなきゃって」

「おい、いいのかよ?…いくら香澄と同じ歳だからって、梓はまだ高校生なんだぜ。」
香澄に感化されたのは分からなくは無いけど、そんな何処の誰かも分からない男の子供を産むなんて、いい訳無いよな:…

「とてもいい人なのよ…匠兄ぃも会えばきっと気にいってくれると思うの…」

「いい人ってのはいいんだけど、啓くんにはどうやって…」
「啓にもちゃんと説明する…ちゃんと受け入れてもらえるように…」 
梓は真剣な顔をして、僕の目を見て言う。

…こんなにも真面目な梓の顔、初めて見た。
いつもヘラヘラしていて、勉強もちゃんとしてるかどうかわからないような奴が、子供ができたとわかったらこんなにも人が変わるのかと思ってしまう。

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