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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 666

「今生まれた子たちは一生の宝物だよ。これから、大きくたくましく育ててね」
「はい、わかってます」
「匠くんはこっちに住むことになるから、私にもそのお手伝いができるのね」
「はい…よろしくお願いします」
そう言うと弥生さんは笑顔を見せた。

「元気な女の子だよ、匠くん負けないようにね」

「そうですかぁ!女の子ですか!」
女の子と聞いて胸を撫で下ろす…
自分みたいな男の子だったら、どう接していいか分からないもんね;

「ふふなんだか嬉しそうだね。私は匠くんみたいな男の子の誕生も期待していたんだよぉ」
「そんなぁ僕みたいな男だったら、毎日スケベなことしか考えませんってぇ;…」

「クスっ…だからいいんじゃない〜」
弥生さんはスゥーと僕の頬を撫でてきた…

「もう…親子2代食べる気ですか?」
「それも悪くないわね…なんて嘘。椿が可哀想ね」
弥生さんは優しい笑顔のまま言った。

「私にも子供が出来て、匠くんにも…感慨深いよ」
「僕もです」
「そのために頑張るのよ、お父様♪」
「はい」

弥生さんの笑顔は眩しかった。

僕らは優しくハグを交わし、そっと口付けた…
こんなこと外国だったら挨拶に過ぎないと思いながらも、僕はどこか腰が引けてしまう;

「そろそろ帰らなくちゃ…昼にはお客様がみえるから…」
弥生さんは僕の唇に付着したルージュを親指で拭ってくれる…

「お客様って…鈴田美恵子さんですよね?…」
僕は弥生さんを見上げながら顔を傾けた。

「ええ、青山くんに会いに来るのよ」
「出来れば僕もそこに同席したかったですね」
「その気持ちわかるけど…今はゆっくりしてるのよ」

弥生さんは病室から去っていく。
「話の内容、出来る限りでいいので教えてください」
「ええ、また今度ね」

ドアが閉まる。
ため息をひとつついて、ベッドに身を預けた。

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