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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 658

メイドや料理人、ハウスキーパーや庭師…青山家にいれば至れり尽くせりの生活。
僕も実際に何度も行き来してそれを味わったが、確かにあの家では自分では何もしないだろう。

「匠さんのお母様には感謝しています。私にいろいろ教えてくださって」
「それはお袋も一緒かもしれないよ。香澄のことは娘みたいだって言ってたからね」
騒がしい妹よりも扱いやすいなんて言うくらいだからなぁ。

僕はそう思いながら香澄を後ろから優しく抱きしめる。

「そうやって、少しづつでも成長していけたらいいよな…」
「ええ…この子たちの為にも、なるべく人任せにしない生活を送ろうと思っているんです。」
香澄はそう言いながら、僕の手をお腹に誘う。

「偉いぞ香澄…そういう気持ち、僕も見習いたいよ。」
僕はまたデカクなった、その腹を撫でる。

「ふふっ、匠さんがいてくれるからですよ…」
香澄は微笑んで、耳元でそう囁いた。

「朝ごはん作りますから、匠さんはリビングで待っててくださいねぇ」
「はーい」
年齢的にはまだ女子高生なのに、もう貞淑な人妻の雰囲気が漂ってるよね。

………
ドサッ
「!?」
耳慣れない音に驚いて振り向く。
「香澄?」
「匠、さん…」
香澄はキッチンで、お腹を押さえてうずくまっている。

「ど!どうした香澄!!」
僕は慌てて香澄の元に駆け寄る。

「い、痛い…痛ぃ…んです…」
「か…香澄…」

僕は香澄の内股から流れ落ちる鮮血を見て、青くなる自分を感じた…

「香澄ぃぃ!!しっかりしろぉぉぉ!!」

「匠、香澄ちゃんに何が…」
叫び声に目を覚ましたのか、お袋がキッチンに走ってやってきた。
「救急車を呼んで!香澄が…」
「まあ…」
僕にぐったりと身を預ける香澄、その身体から体温が奪われていくような感じがした。

その後、早朝から住宅街の中にこだまするサイレンとともに救急車が家に到着し、香澄を運んでいく。
僕とお袋、それに弥生さんはその後急いで病院に向かう…

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