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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 631

親父の性格だったら突き放すことなんて出来なかったんだろう…
増しては美恵子さんとは関係を持った訳だし…

「お母様も鈴田美恵子さんも、間違いなく妊娠なさっていたんですよね?…」
香澄が確認するような口調で言う。

「ああ2人ともデカイ腹して、近所のおばちゃんたちは何事かと思っただろうね…」

ほぼ同時期、2人が妊娠した。
親父の生まれ故郷はそんなに大きな町ではない。
そこに年端もいかない娘がお腹を大きくさせてやってきたら…驚くだろう。

「問題はひとつ」
香澄は冷静だ。
「匠さんは、どちらだったのですか?」

おい香澄!…何をいきなり…
僕はいきなり出た香澄の言葉に息を飲んだ…

「そうか…やはりそれが知りたいか…」
「はい…それが一番知りたいことです…」

親父は紅茶で喉を潤し、ゆっくりと口を開いた。
「偶然にも産気付いたのは2人同時だった…鈴田は数ヶ月も前の早産だ…」

予定日は違ったわけだ…
「操は何から何まで安産そのものだった。生まれた赤ん坊もしばらく元気に泣いていてね。でも、鈴田はそうじゃなかった…産後しばらくは母子ともに危険な状態でな」
「それで…」
「操が先に退院して、俺の実家で過ごさせたんだ。このときに操の子を引き取ろうと決め始めていたよ」

「それで美恵子さんのお子さんは?…」
「幸い2人とも元気に育ってな…鈴田よりも早くに退院出来たぐらいにな…」

えっ?…
「2人って…美恵子さんが産んだ子供は双子だったのか!?…」
僕は部屋中に響く大きな声を上げていた…

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