ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 586
「あらぁ?…もうアップなさるんですの?…」
案内してくれた女性に声を掛けられてしまう;…
「あっいえ;…泳ぐよりもマシーンの方に移動しようと思って;…」
まあ、間違っちゃいないよな;…
「それでしたらインストラクターをおつけいたします?」
「あっいや、今日は一人自由に身体を動かしたいんだ…」
「あら、そうですか」
彼女もそう言うとその場を後にする。
…ここで彩乃さんか澪さんが出てくるとなんだか厄介なことになるし。
それは他の人でも一緒だが。
「エリカちゃん、着替えた?」
「もうちょっと待っててくださいっ」
…少しして、エリカちゃんが顔を出す。
僕とお揃いの濃紺のTシャツとタンパン…なんだか体育の授業を思い出しちゃうよな…
「似合うじゃん…」
「そうですかぁ?もう下、着けてきませんでぇしたぁ〜」
「うぇ?!…ノーブラなの?…」
「ふふ…下もですよ♪」
下って;…パンティーも掃いていないんですか;…
そんなこと言われると、良からぬ想像が沸き起こるではないか…エリカちゃん、誘ってるつもりか?
…なんて考えるのはよそう。
2人でプライベートのトレーニングルームに向かう。
隣のエリカちゃん、シャツの下の胸が波打っている。
見てはいけないと思いつつも、横目に入ってくるそれを見ずにはいられないのは男としては当然な訳で…;
「匠さんも掃いていないんですよね?」
「うぇ?」
突然の問い掛けに声が裏返ってしまう;
「あ、まあ;…」
サポータパンツまでは流石に貸してはくれなかったからね;