ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 571
おおーい、マジかよ…
「エリカちゃんは啓くんとどうやって知り合ったんだい?」
「ふふ、それは話すと長くなりますけど…」
…可愛らしく微笑むエリカちゃん。
確かに啓くんと並ぶとお似合いのカップルかもしれない。
…梓には申し訳ない話だけど。
まあ、誰とでも躊躇なく寝ちゃう啓くんだから、あっちはカノジョと認識しているかは微妙だよね;…
「それじゃあ涼香さんや伊藤さんに会ったことは?…」
「残念ながらここの奥様とは無いんですけど、啓くんのお父様とは何度か…」
伊藤さん…今となっては何もかもが懐かしい…
今は弥生さんと椿ちゃんが暮らしてる離れのお家も、もとはといえば伊藤さんと啓くんが使っていたんだもんね。
「エリカちゃんは、啓くんのお母さんとは会ったことがあるの?」
「うーん…お母様は…ないですねぇ」
…そりゃそうだろうな。
ゆかりさんは、とっくに伊藤さんとは別れていたんだな。
「皆さん、とてもいい方で、ホントに助かったなって思います」
「ああ僕もだよ。近々ここに暮らすことになるから、エリカちゃんもよろしく頼むよ。」
「はぁい〜もちろんでぇす!巧さんとそっくりの匠さんと暮らせるなんて、夢のようです!…」
目をキラキラと輝かせるエリカちゃん…
「てっことは…エリカちゃんは鈴田巧のこと…大好きなんだね?」
僕の言葉に、エリカちゃんはぽっと顔を赤らめた…
「あはは…バレちゃいましたね…」
「こんなに仲よさそうな写真もあるんだしね」
「…もう10年くらい前のものですね」
「エリカちゃんは可愛いしね、僕だってこの頃に出会っていたらね…」
本当に、この写真の2人はお似合いというか、美少年に美少女で、羨ましいくらいだ。