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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 526

「向こうから会いたいなんて言ってもらえると、なんだか恐縮しちゃいますよ…」
僕は照れながら頭を掻く。

「そんなことないさ。何たって匠くんは香澄の夫になる男だからな。ここの従業員は皆、君に興味深々なんだからね。」
和彦さんはそう言って、僕の頭をポンポンと叩く。

「会って、がっかりされないといいでぇすけどね;…」
「ははは、匠くんなら大丈夫だよ。何なら気持ちいいマッサージも、もう1度受けるがいいさぁ。」

「それはどういう意味でしょうか?」
「ははは、君の好きに考えてくれ」
和彦さんは僕の背中を軽く叩いて待合室を後にした。
…下ネタが不快に感じないのも和彦さんの人柄と見た目のせいなのかなぁ。

…それから待つこと数分。

「あっ!柏原匠さんですよね!初めまして!桜庭澪といいます!」
小麦色の肌がセクシーな女性が僕の方に駆け寄ってくる。

うわぁ;…
自分の中で、どこかもっと若い人がやって来るとばかり思っていた僕はドギマギしてしまう。

「こ、こちらこそ初めましてです!…か、柏原匠です!」
噛み噛みになりながら、上擦った声で挨拶する;

「驚いたぁ!!彩乃ちゃんから聞いたけど…ホントそっくりなんだぁ!!」

瞳を輝かせ、まじまじと僕を見る澪さんに、思わず後ずさりしてしまう。

「そ、そんなに似てる?」
「ええ、そっくりですよぉ…双子かと思うくらい」
「ソイツと、お付き合いしてたんだよねぇ?」
「すぐ別れちゃいましたけどね。かっこよかったけど、なんと言うか…」

「その…“何と言うか”って…一体何なんです?…」

「いえ…その…、言いたくはないんですけど…巧さんのお母様が………」

「ふぅぇ?…お母様って…、それってスズタコーポレーション社長の鈴田美恵子さんのことですよね?…」

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