ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 465
その情けない声とともに、僕は陥落した。
自分自身から放たれる熱い精子は、たちまち香澄の口の中を満たしていく。
「んんっ!んっ、んんん〜〜〜っ」
勢いよく流れ込むそれにもかかわらず、香澄は懸命に離さず受け止める。
「あぁぁあ…香澄ぃ…」
それを出してしまった瞬間、全身脱力した。
ブリッジのように掲げていた腰がバタンとベットに落下し、その勢いで僕の竿は香澄の口から抜け出した…
と同時に、ドロッ…とした残精が芯を無くしていく竿に伝い、流れ落ちる…
僕は身体をヒクッと痙攣のように何度か跳ねさせながらも、呼吸を整えようと深く息を吸う…
「ふふっ、いっぱい出ましたね」
香澄は流れ落ちる残った精液を指ですくってみせる。
「…香澄」
「匠さんのことを思って、したことです。余計なお世話だったらごめんなさい」
「いや、別にいいんだ…」
香澄は僕の隣に寄ってきた。
「これからは毎日してあげますから、我慢なんてしないで下さいね…」
指に付着した液を僕の頬に塗り込みながら、香澄は微笑んだ…
「あ;、ああ…」
僕は何も言えなかった…
これは昨晩無断外泊した僕への、香澄なりの戒めなのかもしれないよな…
これから毎日ですか…
香澄は僕のことを考えてくれてるんだろうけど、ちょっとねぇ。
…それでも、その日の朝はいつもよりスッキリした気分で出勤できたような気がした。
香澄のアレの効果でしょうか。
「匠さん調子いいですねぇ」
なんて葉月ちゃんに言われるし。