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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 455

よく見ると、いつもはバッチリメイクして決めてくるのに、今日の美玲ちゃんはほとんどスッピンに近い。
…でも、こっちのほうが可愛く見えるかもしれない。

「えっへへ、そんなことないですぅ〜」
「そうか?あまり無理しないほうがいいよ?」
「大丈夫ですってぇ〜」

…しかし、その顔はいつもの元気な美玲ちゃんの顔ではなかった。
うっすら涙のあとが見え、目は少し赤くなってる感じだし…

「まだ始まるまで時間あるし、よかったらコーヒーでも飲みに行かない?…」
何気に誘ってみる…

「うぁ〜嬉しいでぇす〜…匠さんと朝のコーヒーが飲めるなんてぇ〜皆に自慢できますぅ〜」

おいおい;…それって一晩共にした二人のことでしょうに;…

オフィス棟にあるカフェテラスに美玲ちゃんを誘い、窓際に座って2人でコーヒーを頼んだ。

「昨日は夜遅くまで残業?」
「いえ、そういうわけじゃなくて…」
やはりおかしい。いつも明るくはきはきしてる美玲ちゃんが、珍しく言葉を濁した。
「僕でよければ、なんでも相談に乗るけど…」
「あ、やっぱ気づいちゃいました?」

美玲ちゃんは必死に何かを隠そうとしたようだけど、僕ですらそれに気づくのは簡単だった。

「…実は…彼氏と喧嘩しちゃって、ですねぇ…」

「そっかぁ…それは大変だったんだね…」
そんなことだろうと思ってはいたけどね…

「それで…全然眠れなくて…」
「だから早くに会社に来ちゃったんだね?…」

まあそれで会社で寝ていたんじゃ、世話ないけどな;…


啓くんと梓の件がついこの前あったばかりだけど、男と女はいつまでたってもなかなかわかりあえない関係なんだろうか…そう思ってしまう。
…ちなみに、2人は無事仲直りできたようです。良かった良かった。

「悪いのは私だって、今は納得してるんですよ…」
美玲ちゃんはコーヒーを一口飲んでため息をつく。

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