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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 419

弥生さんがキッチンに立つ。
その隣で香澄が教えを受けながら料理を進める。
周りではメイドちゃんがテキパキと動いて準備が整っていく。

…この光景、すごいな。
普通の生活では絶対に味わうことはできまい。

「匠さん、お久しぶりです!」
僕に向かってニコリとお辞儀する女の子。
弥生さんの娘、緑川椿ちゃん(小学4年生)だ。

 10年近く前、僕と別れた弥生さんが海外に旅立ち、そこで誕生したのが椿ちゃんだ。

まあ当時、僕がそのことを知ったらえらくショックを受けただろうけど、幸い弥生さんの娘である、この椿ちゃんの存在を知ったのはつい最近だった…

「よお椿ちゃん、元気にしてたか?…」

「はい、もちろん!」
ニコニコ微笑む椿ちゃんの頭をナデナデする。
おっ、前に会ったときより背が伸びたかな?

見た目は金髪に青い瞳、しかし顔立ちはよーく見ると弥生さんの面影がある。
「匠さんと香澄さんに赤ちゃんが生まれたら、私お姉さんになれると思って、楽しみなんです」
「あー、そうか…そうだなぁ」

この家は大人ばっかだから、椿ちゃんが楽しみにするのも分かるよな…
椿ちゃんだったら、きっといいお姉ちゃんになってくれそうだよね…

「椿ちゃんは、やっぱり女の子がいいのかな?…」
「そうですねぇ〜…女の子だったら凄く可愛いと思いますけど、男の子でも…匠さんに似て、凄くカッコイイと思いますしねぇ〜…」

ニコニコと可愛い顔を綻ばせる椿ちゃん。
…いや、そんなことはないんですよ。
僕としては、香澄に似てくれた方が断然いいのだから…

キッチンで料理を進める香澄たちはとても楽しそうだ。
出来上がるのが待ち遠しい。

窓の外を眺める。
そこには伊藤さんと啓くんが住んでいた離れの邸宅がある。
「お母さんと私が使うことになりましたー」
と椿ちゃんは言う。

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