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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 415

「和彦さん、落ち込んでたりしないかな?」
「いえ、旦那様は全然そんなことはなくて、むしろ以前より仕事に精を出しているような気もしますね」
と舞ちゃん。
…吹っ切れたりするのかな。
今までは仮面夫婦、形だけの親子だったわけで…

「…ご主人はいいんです、それより、桜さんが抜け殻みたいになっちゃって…匠さん、何とかできないでしょうか…」
ソフィアちゃんの言葉に、思わずハッとした。

それはそうかもしれない…
さくらちゃんにとって涼香さんは、この家に置いてくれた恩人なんだもんな。
突然に涼香さんが青山家を去ってしまって、しかも溺愛していた香澄までもが僕の家に来てしまって…ショックを受けているのは当り前だよな。

「桜ちゃんは今どこに?…」
「多分…お嬢様と一緒じゃないかと…?」

ああ、そうだったな。
荷物整理の為に本人…香澄も連れていたんだ。

しばらく会えなかった分、2人きりにしたいと思うけど、桜ちゃんの気持ちが暴走していないかと心配にもなる…
「あのお二人ですから、どの部屋にいるかはわかりますから」
舞ちゃんが言う。

興味津々のメイドちゃん3人とともに、その部屋に向かってみる。

「そういえば杏さんや…他のメイドちゃんたちは?…」
広い廊下で、行き交う人が誰もいないのが不思議だった…
以前の青山家は、ここは繁華街かと思うほどに従業員の女性たちがいたもんだが…

「杏さんはご主人様と海外に行っておいでですよぉ」

舞ちゃんが言う。

へぇ…杏さんが和彦さんと海外か。
「お仕事の付き添いみたいな感じです。今までは奥様の役目だったんですけどね」
「え、じゃあ杏さんって…」
「いえいえ、杏さんはそんな関係ではないですよ」

杏さんは優秀な方だ、きっと和彦さんから相当な信頼を寄せられているのだろう。

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