ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 410
回数は熟しているとはいえ、所詮知っているのは弥生さん一人…
僕はまだまだ未熟なんだろう…とぐらいにしか思えなかったんだ…
それどころか抵抗をしなくなったことをいいことに、僕は益々図に載ってしまった…
この時の僕は、弥生さんに捨てられことで…女そのものに嫌悪感を抱いていたのかもしれない…
痛がり、涙を流す遥さんを無視し、一心不乱に力強く腰を打ち付け、そのまま膣に放出する…
「ああ…あぁああ…うあああ…」
全てを出し切って満足感に浸る僕、遥さんはその側で泣きじゃくっていた…
その後のことはよく覚えていない。
翌朝帰るときには、遥さんは笑顔で僕を送り出してくれたからだ…
……………
「それって…岩田さんは怒ってはいなかったってことですかね?…」
のぼせたのだろう、浴槽の縁に座り、啓は聞いてきた…
「怒ってないことは無いんじゃないかな?…ただあの人は僕よりもずっと大人だったんだと思うさ…」
僕の話しに刺激されたのだろう…
幾分か反応の兆しを見せている、啓くんの股の間に気づきながらも見て見ぬ振りをする…
遥さんが怒っていなかったとしても、僕がヤってしまったことは事実。
久々に再会したあの夜、遥さんとできたことで、そのわだかまりは取り去ることができたのかもしれない。
「でも、梓と僕は、お兄さんと岩田さんとは違う気がするんですよね…」
啓くんはまだ不安そうに言う。
「違うって?…もっと酷いことでもしたのかよ?」
兄としてはやっぱりそんなことは許せない…
「そういう訳じゃないですよ。お兄さんに比べたら服も破ら無かったし、痛がるようなこともしていませんから…」
「あ;、そうかぁ;…」
「ただ、僕らは付き合っている訳だし…嫌がる梓を無理矢理にっていうのは、やっぱり…」