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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 407

啓くんはしばし黙って僕の話を聞いていた。
「お兄さんにも、そんなことが…」
「啓くんともそう変わらない歳の頃さ」
「その女の人とは、その後、どうなりました?」
「再就職先で偶然出会って、僕が今こうして働けているのもその人のおかげだよ」

「その人って…もしかして岩田遥さんじゃないですか?…」

うっ;…
そうだよな、啓くんは頻繁にうちの会社に来ているんだもんな…
遥さんの存在を知っていても可笑しくないか…

「やっぱりそうなんですね…会社の人って言うからピンと来ました…」

やばい;…つい口が滑ったよな;…

まあ啓くんの為だ、彼への戒めと僕の実体験を素直に話そう。

「当時付き合っていた『彼女』と別れて、僕も東京に行くことが決まっていたんだ。その前の日の夜、悪友と酒を飲んで…」

あの時を思い出す。

「もう〜匠くんったら飲み過ぎ〜」
何杯飲んだかもうわからなくなった僕の背中を、遥さんが撫でる。

涙で潤んだ眼のせいか、遥さんの顔がよく見え無かった…

「うぃっ…おゃおゃこれはこれは麗しの遥さん〜今、お帰りですか〜〜」
「やだぁ匠くん〜何裸になってる訳?…」

そう…あの時から僕は…脱ぎ癖が付いてしまったのかもしれないんだ…

…宏は僕と同様、もしくはさらに酒に弱く、先にへばって寝室に行っていた。

「こんなになっちゃって〜、まだまだ寒いから風邪引くぞ〜」
「ん〜、じゃあ遥さんが温めてくださいよ〜」
「…もう、何言ってるの〜?」
ケラケラ笑う遥さん、だが、僕はもう自分を止められなくなっていたのだ…

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