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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 404

部屋の中は暗かった…
「あら?もう寝ちゃったのかしら……」
首を傾げるゆかりさんにスリッパを薦められ、僕は「お邪魔します…」と小さく言った…

「啓〜!…匠くんが来てくれたはよ〜!…」
啓くんの部屋だろう…
ゆかりさんが閉ざされた扉に向かい、声を上げる。

…反応はなかった。
「ちょっと啓、返事くらい…」
声を荒げたゆかりさんだが、ふっと何かを思い出したのか言葉を詰まらせる。

…啓くんに手を上げた昔のことが蘇ったか。
「ゆかりさん、僕に任せてください」
そう言って、啓くんの部屋のドアの前に立つ。

「おう、啓くん!最近顔見せないからよ、今日はお前に会いに来たんだぞぉ!」

扉向こうから、微かに物音が聞こえた…
どうやら寝てしまった訳では無いようだな。

続いてカチャリと施錠を外す音が辺りに響いた。

ゆかりさんが息をのむ。
僕も、余裕ぶってはいたけれど、内心はメチャクチャ緊張している。

カチャ…
ドアがゆっくりと開いた。
「お兄さん…」
力ない口調で、啓くんが口を開いた。

「どうしたんだよそんな情けない…梓だってお前を心配して…」
「ごめんなさい、お兄さん…梓は、梓は…」
「どうしたんだよ?」

「ムシャクシャして、僕、梓を、無理矢理ヤっちゃったんです…」

「ヤ!ヤっちゃたって?!…」
啓くんの突然の告白に僕の頭は真っ白になる…

それゃあ啓くんも梓ももう17歳のカップル、そういうことがあるには決まっている…
それでもこんな風に自分の妹である梓を無理矢理にヤったなどと告られて、どう対応したらいいかも考えてしまう…

バシッ!!

いきなり啓くんの頬に、ゆかりさんの平手が打たれた…

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