ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 391
「いいも何も、家に来るって言って聞かなかったのは何処の誰かしら?;」
あちゃぁ…この酔っ払いはそんなこと言いましたか;…
「そ、それで…旦那さんは?…」
「やだぁ、ホント何も覚えていないのね…バーまで迎えに来てくれたじゃない〜」
うぁ;…全く記憶に無いんですけど;…
昔からの悪い癖もここまで来るとたちが悪すぎる。
「あの…旦那さん、怒ってませんでしたか…」
「全然。彼だって若いころは今の君みたいだったもの。笑い飛ばしてくれたわよ」
…そこは、安心してもいいんですかね
「本当に、すみませんでした」
「いいのよ。今日はとてもいい日だったんだから。もう遅いし、今日は泊まっていきなよ」
「そんなっ、、これ以上迷惑掛ける訳には;」
腰に布団を巻き付け、服を探す。
「着てたもの、全部置いてきちゃったじゃない…『僕は裸族だぁ!』とか言ってさぁ。」
……;;;;
「もしかして僕…スッパで帰ってきたんですかね?;」
「逮捕される前に、旦那が慌てて車の中に押し込んだのよぉ〜。私は笑っていたんだけどねぇ」
重ね重ね申し訳ない;…なさ過ぎる;…
これは面と向かって旦那さんに、ちゃんとお礼を言うべきだよな;…
「今旦那がもう一度お店に行って服を持ってきてくれてるから」
「重ね重ね、本当にすいません…」
「私となら良いけど、ほどほどにした方がいいかもね」
夏子さんはニコッと笑って言う。
「はい…肝に命じておきます…」
「あれっ?…お客様ぁ〜?」
眼を擦りながら、パジャマ姿の少女が突然ドアを開けた…
うぁ;…だ、誰、誰?この美少女はぁ?…
僕は慌てて布団で身体を隠した;…
「ゴメン起こしちゃった〜こちら会社の匠くん!。匠くん、これが娘の冬美…」
「うぇ?!夏子さんのお子さんって、こんなに大きかったんですかぁ?!」