ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 340
「へ?なんでまた…」
「ふふっ、男たるもの、いつどんなときでも元気でいないとね!」
遥さんがニコッと笑う。
「…そこまでしなくていいですって」
「遠慮しなくていいから!特別メニューを頼めるからさ〜」
…遥さん、なぜそこまで
強欲なのは薄々分かってはいたが、まさかここまでとは;…
この先を期待していない訳では無かったけど、こうも露骨にアピールされると何だか怖い;…
せめて昼間…純ちゃんと萌ちゃんを抱いていなければ、僕ももっと同調できたかもしれないのだが…
「ふふっ…何固くなってんのよぉ〜」
伸ばされ手で肩を揉まれる…
今夜も僕…遥さんに喰われちゃうんでしょうか?;
遥さんに勧められるがままに、精力増進メニューを注文させられてしまった。
…いや、だって、遥さんすごく楽しそうなんですもん
こんな可愛い顔されたら断れないじゃん…
「匠くんは肉食系になるべきなのよ」
「僕には似合わないような気がしますよ…」
「そんなことはないと思うよ〜」
「たまたまこないだはああなっただけで、普段は大抵受け身なんすよ;…」
まあ昼間の萌ちゃんとは、あんなに肉食系になれましたけどね;
「そうなの?あの時見せてくれた野獣の顔…素敵だったよぉ」
「野獣の顔って?…匠くんが鼻の穴おっ広げて、目をギラギラさせていたってことぉぉ?…」
…うわぁあ!夏子さん!!いつの間に!?
「お疲れ様です、夏子さん」
「遥ちゃんもお疲れ様」
ニコリと微笑む夏子さん。
…その笑顔が今はちょっと怖いです。
「興味深いなぁ、匠くんの野獣の顔」
いやいや、そんなこと言われましても。
「…というか、匠くんと遥ちゃんってそういう関係なのね〜?」