ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 317
宏と深酒して、何時ものように記憶を無くした…あの夜…
僕にとっては2人目の女性だったのに、ほんと惜しいことをしたんだよな…
もう10年近く前の話しなのに、思いだすだけでもほとほと自分が情けない;…
あの夜の記憶がしかっりしていたら、もしかして自分のあれからの人生も変わっていたかもしれないよな…
…まあ、後悔しても仕方がないか。
遥さんとは部署が違っても顔は合わせそうだし、これからだよな。
ベッドに寝転がったまま、特に何もするでもなく、ゴロゴロする。
仕事が始まる来月には、もうこんなこともできないから貴重な時間だな…
ピンポーン
…誰か来たぞ。
まあ、応対するのはお袋だろう…
鼻をほじくりながら、懐かしのジャンプを開く…
単行本ならともかく週間雑誌をとっておくなんて、あの頃の僕ってホント“ドラゴンボール"にハマっていたんだよな;…
暫くして再び“ピン〜ポ〜ン"とチャイムが鳴る…
なんだよ…お袋いないのかよ?
ピンポーン
「はいはい、わかりました、今行きますよ」
駆け足で階段を降りて玄関へ。
ドアを開けたその先にいたのは…
「お久しぶりです、匠さん!」
「…なんで君たちがここに」
舞ちゃん、萌ちゃん、ソフィアちゃんの青山家メイド3人組。
当然、私服姿である。
メイド服も可愛かったけど、これはこれで充分にそそられるよな〜
「今日は私たちお休みなんでぇすぅ〜」
「だから会いに行こう!ってことになりましてぇ〜」
「匠さんが育ったお家はどんなだろぉ〜と思いましてぇ〜」