ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 316
うーん。
特別何をしようという思いも沸かない。
車やバイクでもあればもっと身軽になるんだろうけども。
免許は大学合格が決まってすぐに取りに行ったが、結局必要になったことが一度もない。
あの頃、弥生さんとのデートは彼女の車でドライブが主だった。
東京では何をするにも電車で行けたので特に不自由はなく。
まあ、車が欲しいといってもお金がないからねぇ。
とりあえずは電車で我慢して、お金が貯まったら50ccでも中古で買うことにしよう…
まあ、会社帰りに気軽に飲みに行けることを考えると、電車の方がいいしな…
部署の皆との飲み会が楽しみだった…
歓迎会はしてくれるかな?…
記憶を無くし、青山家での失敗はしないように注意しなくちゃだよな…
僕以外はみんな女の子だからね…
あまり飲み過ぎないようにしないとな。
歓迎会はさておき、これから始まる新しい生活にも思いを馳せてみる。
これまでにない環境だから、少し緊張するんだよね…
ベッドに寝転んで、みんなの顔を思い浮かべてみる。
そんな中でもやっぱり遥さんの顔が浮かんでくる。
遥さんは同じ部署では無いけれど、この入社に関しては彼女の力なしではありえなかったもんな。
お礼しなくちゃだよな…
天井の笑顔が遥さんに重なる…
股間がピクッりと擡げ始めた…
そういえば、遥さんにはあの頃、悪友たちと一緒に海に行ったときに車に乗せてもらったっけな…
薄ぼんやりと遥さんの水着姿を思い出す。
それがポスターのグラドルと重なった。
てっきり遥さんには彼氏がいるもんだと思っていた。
そんなときにあったのが、東京に旅立つ前の…あの夜…