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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 30

「ああ、それよりも、久しぶりだな、匠」
「ああ、突然でごめん」
「気にしなくていいぞ。人生いろいろあるからな」

僕の親父・柏原岳。
親父も若いころに一時職を失う経験をしているからか、今回の僕の件に関しても寛大だった。

香澄ちゃんが妹2人とはしゃいでるのを横目に、親父と2人で会話する。
「あの娘は、若いころの母さんにそっくりだよ」
「…え、そうなの?」

確かにモデル体形のお袋は、今だに街中でスカウトされることだってあるぐらいだ。
それを考えると、17歳当時のお袋は、さぞかし可愛かったのだろうと想像はつく…

…このおっさんにさえ引っ掛かからなきゃ、お袋の人生も変わっていただろうによ…

僕は鼻の下を伸ばしながら、香澄ちゃんをガン見している親父を呆れながら眺めた。

…うーん
あとは、葵が帰ってからの反応か…
まあ、基本ノーテンキなアイツのことだから、素直に受け入れてくれるだろう。

僕はソファーから立ち上がり、2階の自分の部屋に向かった。
「あら、匠、お昼ご飯は?」
「んー…外で食べてきたし、僕はいいかな?」
「あら…匠の分まで作っちゃったけど…」
「香澄ちゃんにあげたら?ああ見えて、なかなかの大食いだから」

「まっ!この子は!女の子に「大食いだから」はないでしょ!ちゃんとお昼ご飯食べなさい!」
やべっ。お袋を怒らせちまった。
怒った時のお袋は意外と怖い。
怒った時の親父ほどではないけどな。
「ごめんごめん。食べるよ。」
「ん。よろしい。」
結局俺も昼飯を食べることになった。

「ん〜、匠さぁん〜、お母様の料理美味しいですよ〜」
とても新幹線の中でも食べてばかりだった人とは思えない。
香澄ちゃんの胃袋の構造を知りたい。

「これだけ美味しそうに食べるなんて、作った甲斐があるわ〜」
まあ、お袋が嬉しそうだったので、よしとするか。

結局香澄ちゃんはおかわりも含めて完食。
一緒に食べていた栞と梓もこれにはビックリしていた。

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