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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 283

「あらまあまあ、啓くんにはいつも梓がお世話になってぇ〜」
エプロンで手を拭きながら、お袋が顔を出す。

「うわぁ本当に桜木操だぁ!…」
伊藤さんは街中で芸能人を見つけたみたいな、少年のような声を上げた。

「どうなさったの?私のことご存知?…」
お袋は伊藤さんのことは全く覚えてはいなかった…

…当然かもしれない。
伊藤さんとお袋はそもそも学年が違う。
お袋はアイドルのような存在だったから、一方的に名前を知っている人は多いはずだ。

「啓くんのお父さん、なんだけど、俺の教え子なんだ。お前の一つ上の学年だぞ?」
「あら、そうだったの?」

「あ、はい…高校時代、桜木操さんにはお世話になりました…」
「え?お世話?」
「あ、いえ;…わぁ、、;何言ってんだ俺?…;」
顔を真っ赤に染める伊藤さん…
伊藤さんってこういう人だったのかぁ…なんだか親近感が意気なりアップしちゃいますけど…

「まあ高校時代、男子はいろいろあるんすよぉ!」
気を良くした僕は、お袋から伊藤さんを助け出すようにして部屋内に誘った。

「まあまあ、こっちでゆっくり」
「悪いね…舞い上がっちゃったよ」
「よっぽど当時のお袋は人気があったんですねぇ」
「ああ…桜木操は、学園のアイドルだったからなぁ…」
「父さん…」
啓くんは少々呆れ顏だった。

その学園のアイドルが和彦さんと関係したことも、伊藤さん知らないのだろうか?
「学校を辞めてからは直ぐに庭師になったんですか?」
僕は素知らぬ顔で探りを入れてみる。

「庭師になったのはもっと後なんだ。さっきも言った通りバーテンダーに憧れて、海外にずっとな。」
海外に行っていたのか…どうりで何も知らない訳だよな。
そこで涼香さんと知り合ったんだろうか?…

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