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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 277

脱いだ服を集める椿ちゃん。
…君っていい奥さんになるよぉと思う反面、父子家庭でありながら、啓くんって案外ズボラなんだと思ってします。
まあ、あの散らかった部屋からしても、そういうことは苦手なんだろうけど…;

「まとめて洗ちゃうんで、匠さんも脱いでくださいなぁ。」
「あ、僕スーツだし、下着の替えも無いから、気にしないでいいよ。」
「ダメですよ。スーツは洗えませんけど、下着と靴下は洗わないとぉ〜……匠さんちょっと臭いますからねぇ」

…うおう
まさか椿ちゃんのような娘から言われるとはショックだ。

「ああ、匠さん、そういうわけじゃなくて、汗とか、何かいろいろ混じったような臭いがですね…」
慌ててフォローする椿ちゃんだが、それも意味ない。

…まあ、あの部屋は女の人ばかりで、香水とかいろいろ混ざって臭ったのもあるだろうなぁ、と思いながら、僕は着ているものを脱いでシャワーを浴びに行くのだった。

風呂場には水滴を弾く若い肌がまだシャワーを浴びていた。
10以上違うんだから仕方ないけど、やっぱこういうところに"歳"って出るんだよな;

「なんだお兄さん、狭いんだから順番ですよぉ」
…狭いベッドに潜り込んでくるお前が言うかね?

「啓くんちょっと聞くけどさぁ、僕って加齢臭出てる?」
僕は腋を上げ、それを啓くんのに向けた。

「そんなの僕にはわかりませんよ…」
さすがに啓くんも困った顔をする。
「そうか、ごめんよ」
「でもお父さんよりはマシでしょうね、たぶん」
「僕の親父?」
「ええ。あと、うちの父よりも」
…比較対象があれだが、まだ大丈夫なんだろうか。

啓くんがそそくさと出て、シャワールームに独りになった。

蛇口の上に取り付けられたミラーの僕と目が合った。
まあまだイケてるんじゃないかと思える全身…
撓垂れたモノだって、色淡くさえある。

確かに椿ちゃんから見ると"おじさん"の域に入っているのだろうと思うけど、世間から見ると20代後半なんて、まだまだ子供だって言うしな…

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