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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 26

「冗談です」
とても冗談には聞こえませんでしたが。

グリーン車のシートはとても快適だが、それに座っていられるのも僅か。
1時間半はあっという間で、名古屋に着いた。

「ん〜早いな〜」
「そうですねぇ」
学生時代以来の地元だ。
懐かしいと思う反面、戻ってきちゃったなという現実を突きつけられる。

「あのさ…私の家に行く前に、匠さんのお家に寄っちゃ駄目かな?」
…言い難そうに、もじもじと囁く香澄ちゃん…やけに可愛いじゃないか…
…自分の家に帰る覚悟が、まだ出来てないんだな。

「別に構わないよ…僕も久しぶりにお袋の顔、見たいしな。」
「おならするお母さま?」
「ははは。。あれは冗談だぁよ〜」

まあ、香澄ちゃんに比べたら僕のほうは覚悟することはあまりない。
…あぁ、女連れて帰ってきたってのはちょっと不味いのかな?

…家には両親のほかに、妹が3人いる。
一番上の妹・葵は保育士。
真ん中の妹・栞は大学生。
一番下の妹・梓は高校生…あれ、ひょっとしたら香澄ちゃんと梓は歳が近いかもな。

上の2人は僕と歳も近いせいもあってか友達感覚なところがあって、仲はいいのだけれども、女特有の口煩ささにうんざりする所もあるのだが、
この梓だけは、僕のことをちゃんと一目置いて"兄"として慕ってきてくれていた。
「匠さんは、兄弟はいるんですか?」
「うん、妹が3人いるよ」
「へえー、賑やかそうでいいなぁ〜」
「香澄ちゃんは?」
「私、一人っ子なんです」
香澄ちゃんは憧れと羨望の眼差しで僕を見る。

以前からお袋は『子供はいくらいても良い』『野球やサッカーチームが作れるくらい欲しかった』と言っていたのを思い出す。

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