ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 249
「あの…僕のどこを気に入って貰えてんでしょうか?…」
僕はずっと思っていた疑問を率直にぶつけた…
それに対し、白鳥部長は幾枚かの印画紙をテーブルに広げる。
僕同様にパンツ姿の男たちだ…
「昨日目星をつけた男の子たちと、家の会社の他部署の男の子たちよ」
「は、はあ;」
「下着のセンスも去ることながら、膨らみ具合も千差万別でしょ?」
「はぁ、…はあ;」
…この部署が男を見る基準というのはもしかして…
「昨日岩田さんが送ってくれた君のはこれ」
そう言われて写真を差し出す。
「…あまり変わらない気がします」
「うん、そうかもしれない。でも、私たちには違って見えるんだ」
「はあ…」
「柏原くんも、仕事に慣れてくれば分かるようになるはぁよ…」
…あまり分かりたくもありませんけど…
「あの…僕のは到って普通ですけど…」
はい…何度も計測致しましたから;
「それは見れば分かるは。」
あっさりと言い放つ白鳥部長…
写真を集め、トントンと机で揃え続けた…
「普通だからいいのよ。あとは別の状態を見なくちゃって話しになったの…」
別の状態って、まさか…
「あ、あの、その別の状態って…」
「柏原くんも大人の男だもの、わかるわよねぇ」
ニッコリと僕に微笑む白鳥部長。
…その素敵な笑顔が怖いです。
「他の部の男の子もねぇ…素材がよければヘッドハンティングすればいいんだけど…」
「…いなかったんですか」
「それゃあ、私個人でいえば沢山いるのよ…」
沢山いるんですか…;
「部署の女の子もそれぞれに、いいと思っている男の子はいるは…」
「それなら、その中の誰かに…移動してもらう訳にはいかなかったんですか?」
「それはやっぱり個人的な好みな訳よ…皆の意見が一致したのは、柏原くんが初めてよ…」