ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 212
兄弟がいない…ね。
もしかしたら君と血のつながりのある人を僕は知ってる…なんて言えないな。
でも、啓くんの兄貴になれているとしたら、それはそれで嬉しい。
「啓くんはさ」
「はい」
「香澄ちゃんと自分が、似てるって思ったことはないかな」
「香澄ちゃん?…はい、似てるって言うか…ついこの前始めて会ったのに…なんかもう、ずっと前から知っているみたいな…」
…ああ、それは僕も一緒だけどな…
「それに、あんなに可愛くていい身体してんのに…」
啓くん…やっぱ君は男の子だよね;…eroiyo
「何かソソられないって言うか…1人Hのオカズにはならないみたいな…不思議ですよね?」
…そこまで言っちゃいますか!
いや、盛んな年頃ではありますが、啓くん、結構直球ですね。
でも、その気持ちはよくわかる。
僕の3人の妹も、可愛いし、結構色っぽくなってやがる。
…しかし血の繋がりがある手前、彼女たちに性欲が湧くことなど一切ない。
…つまり、啓くんはやはり…
「僕はなんか拝くんといると、香澄ちゃんと似てるなって思うよ…」
「そうですかぁ〜?僕にはあんな綺麗なオッパイは付いていないですよぉぉぉ〜」
「お、お前!当たり前だぁ!!そういう意味じゃないだぁろ!」
「ははは!僕はてっきりお兄さんに口説かれてるのかと思ちゃいましたぁ〜」
「おっ!お前って奴はぁ!!」
ヘッドロックを掛け、ベッドに押さえつけてやった。
「ちょっ、お兄さん、うわっ!」
こんなことするのはいつ以来だろうな。
「痛いです!痛いです!お兄さん、ギブギブ…」
啓くんがロックした腕をパンパン叩く。
…仕方ない、解放してやる。
しかし、僕も啓くんの存在が嬉しかったりする。
きょうだいは3人いるけど、妹ばかりだから、こんなことはできないもんね。