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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 207

「お、親父ぃ〜!」
脱衣所で裸になる親父を見て、僕は慌てた。

「なんだもう上がるのか?せっかく男3人、背中を流し合おうと思ったんだぞ。」
「おいおい…そんな広くは無いだろ…;」
僕は呆れる素振りで、焦りを隠す…

「あっお父さん、僕が流しますよぉ!」
「お啓くん、それじゃ実の息子に代わって、お願いするかな…」

『実の息子』…
昼間、お袋から聞いたあの話が甦る。
親父は、知ってるんだよな…

脱衣所で、啓くんが親父の背中を流している音を聞きながら身体をタオルで拭く。
親父とは、血はつながっちゃいないけど、いろいろ尊敬できる、本当に父親みたいな存在なんだよな…

そう思うと堪らなかった…
僕は思い余って再び風呂場の扉を開く。

「どぉ、どうしたんでぇす?」
素っ裸で仁王立ちする僕に向かい、目を見開く啓くん…

そんなことには構うことなく啓くんを退け、僕は親父の背中の前に膝を着いた。


「啓くん、悪いね。選手交代だ」
「あ、はぁ」
「お、気が変わったか?」
「まあね」

今まで僕を育ててきてくれた実の親父以上の存在…それがこの人なのだ。
和彦さんが生みの父?ならば、こちら…柏原岳…は、育ての親父。
これくらい、僕が感じている感謝の気持ちに比べたら小さなこと。

自然と鼻の奥がツーンと白んでくる。
それを啓くんに気づかれはしないかと気が気では無かった。

「こいつな、中学生に入ったばかりの時…包茎で悩んでいてな…」
「なっ!何言い出すんだよぉ意気なりぃ!」
「うわぁ、お兄さんって包茎ですもんねぇ」
「おっ!お前が言うなぁ!!」

しんみりした心中はそれどころでは無くなった。

「だから、父さんもこんなんだから気にすんなって言ってな…」
僕と啓くんの視線は自ず親父のモノに注がれる。

「やっぱ親子でぇすよねぇ〜そっくりじゃないでぇすかぁ〜」

啓くんのその言葉にグッときてしまう…

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