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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 197

「和彦さんも涼香さんも驚く程寛大でさ…こんな僕を喜んで迎えてくれてさ…」

「青山くんも、涼香さんもそういう人だは…職種やその時の状態でその人を判断したりはしない…例え今匠が無職であったとしても、人間的価値はそんな事で損なわれたりはしないことを分かっているのよ…」

「そうだよな、それは直に接してよくわかったよ」
「でしょう?」

地位、名誉、収入、職業…人それぞれあるが、和彦さんも涼香さんも、僕をそんな目で見ることはせず、人柄を十分見てくれていた…それには感動した。

…しかし、僕もいつまでも…
「匠にちょっと話があるんだけどね」
「何の?」

「考えてもみなさい…匠は青山家の血を受け継ぐ、唯一の男子なのよ…」
「ああ、そういうことになるんだね…」
「青山家といえば言わずと知れたお家柄で、国を動かすほどの財力も権力もあるのよ…」
「それって言い過ぎじゃない?」
「まあ青山くんの代になってからは、随分と落ちぶれはしたみたいだけど、それでも一般庶民とは懸け離れた生活をしているは」
「そんなことは昨日一晩泊めてもらっただけで、充分に分かったさ…だからお袋は何が言いたいのさ?」

「この近くに青山グループの系列のメーカーの工場があるのよ…この前、求人の広告も入ってたわ。期間工だけどね」
「…それがいったい…」
「試しに働いてみない、ってこと」
「まあ…工場なら別に…だけど、素性を隠してそんなことして大丈夫なのか?」

「素性と言っても知っているのは4人だけ…何の遠慮もいらいとは思うのよ…」

「ああ、僕が和彦さんの息子だと言ったところで、誰も信じはしないよな。」

「その時が来たら私…DNA検査でも何でもして、匠が正当な青山家の跡取りだって証明するつもりよ…」
「お袋のその意気込みは嬉しいけど、僕にそんなつもりは無いさ…僕は一生親父の息子だよ…」

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