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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 20

「匠さ〜ん」
「ん、何?」
「服は着たほうがよいと思います!」
「ん、ああ、そうだね」
昨夜散らかした服を手に取る。
二日連続できるけど、帰ったら洗濯すればいいよね…

…ああ、そうか。
地元には帰るけど、実家じゃなくて香澄ちゃんの家だったな。

「あ、ボーイさぁ〜ん。下のブティックからぁ〜何かこの人の服、見繕ってきてくれぇませんかぁ〜」
「は!畏まりました!」

…へ?この人って、僕のことですよね?
…下のブティックって、高級ブランドしか入ってないんじゃ?

「あぁ〜パンツはアルマーニがいいなぁ〜」
…それって、数万はしますよね?

「あ、あのー、香澄さん?」
「はいっ、なんでしょう?」
「それって、僕の着る服ですよね?」
「もちろんでございます」
「…どっからお金出るの?」
「…くくくけけけけ」
香澄ちゃんは怪しい笑い声とともに札束でびっしりの財布を見せ付ける。
…ごめんなさい。僕の負けです。

「でも、香澄ちゃんに申し訳ないよ」
「いいんです!少しでも匠さんに、誰からも認められる男の人になって欲しいんですから!」

…まあ確かに、着の身着の儘状態のジーパンや皺くちゃなシャツ、3枚まとめて1000円で買ったトランクスでは、香澄ちゃんが気を使うのも当り前かぁ…

鏡に写った自分の姿を見ると、遠くに一緒に写り込むボーイさんの方が、よっぽど香澄ちゃんにはお似合いだった。

…しばらくして、別のボーイさんが紙袋を持ってやって来た。
「早いですね〜ありがとうございます〜」
香澄ちゃんはニコニコしてそれを受け取る。

「お支払いは…」
「大丈夫でーす。現金で」
ボーイさんが香澄ちゃんに領収書らしきものを手渡す。
「…ふむ。ちょっと予想よりも高いな…まあでも、払えない額ではないわ」
…いったいお幾らだったんですか!

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