ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 181
「あら、お母様の手料理は、今まで食べた中で一番美味しかったと、お嬢様が言ってられましたよ…」
「ああ、お袋の料理は自慢出来るさ。でもここで頂いたような手の込んだ料理とは違って、肉じゃとか、コロッケとか…ホントごくシンプルなもんだぜ…」
「それがいいんですよ〜…弥生さんには悪いですけど…私もそういう家庭料理…恋しいです…」
さすがにここでは弥生さん、「普通」の家庭料理は作らないのかなぁ…
僕や妹たちに作ってくれたあのときの料理の味は最高だったなぁ…
「香澄ちゃんが弥生さんに頼めば弥生さんも作ってくれるんじゃないかな?」
「どうですかね…弥生さんがお作り慣れたものなのかもわからないので…」
「まあそれだったらいつでも家に来てよ。家には三人も妹がいるんだけど、ダイエットとかなんとか言って、あんまし食べないみたいだからお袋も喜ぶよ…」
「本当ですかぁ〜それならお嬢様と一緒に伺っちゃいますよぉ」
「うん、親父もお袋も妹たちも歓迎してくれると思うよ。いつでも香澄ちゃんと一緒に来てよ」
「はい、いずれは是非」
笑顔を見せる桜ちゃん。
「えっ、桜ちゃん、私がどうかしましたぁ?」
「あ、お嬢様」
いつの間にやら、香澄ちゃんの授業は終わったようだ。
…夢精パンツをよからぬことに使用しようとしたことは、あえて怒らないでいてやろう…
「ゴメンな途中で抜け出しちゃって…紫さん、 悪く思ってないかな?…」
「それは大丈夫ですよ〜。私の提出物を興味深くご覧になっていましたぁのでぇ〜」
「お、おい!?…私の提出物ってぇぇぇ!?……」