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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 159

恵まれた、いや恵まれ過ぎた環境に身を置く香澄ちゃん、それでもテーブルに並ぶこの料理は本当に美味しい。
「うん、香澄ちゃん、すごく美味しいよ」
「ホントですか?嬉しいです!」
…こんなに可愛くて、完璧な彼女が嫁…いや、一瞬夢を見ていたような気がした。

そんなことを考える自体、罰当たりのような気にさえなる…
こんなに料理も出来て、多分掃除洗濯家事全般、総べてプロ級なんだよな…

今までは年下ということもあって、どこか上から目線で香澄ちゃんのことを見ていたけど、それはてんでお門違いで…僕なんかには畏れ多い存在かもしれないよ…

「香澄ちゃんはなんでもできてすごいね」
「いやあ〜、そんなことないですよ〜」
…謙遜するところがまた可愛いんだよな。
この純粋な笑顔の彼女を見ていると、果たして自分で釣り合うのか本当に考えてしまう。
…自己嫌悪と言えばそれまでだが。

まあ香澄ちゃんの"この生活"が特殊過ぎるのは特殊な訳で…
僕のような一般庶民が大半を占めるこの国で、香澄ちゃんに釣り合う男を探す方が困難極まりない筈だよ…

そう考えると気持ちも楽になる…
頭を切り替えた僕は、目の前のローストチキンにかぶりついた…

…美味しい。本当に美味しい。
香澄ちゃんが尊敬してるから悪い気がするけど、お袋の手料理より美味しいかもしれない。
こんなに美味しいなら僕だけじゃなくてみんなで味わいたいと思えてくる。

「よかった。匠さんに美味しいって言ってもらえて」
香澄ちゃんが唐揚げを頬張りながらニコリと微笑んだ。

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