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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 148

「それで母さんは、和彦さんから親父に乗り換えたってことですか?…」
「話しはそう簡単では無いは…だってあの時の先生は、操に特別な感情を抱いていた訳では…」
そこまで言って、弥生さんは口ごもった…

「なんだか複雑な話しのようね…さあ酔いも回ってきたし…弥生さんも明日の朝食の仕込みがおありなんじゃなくて?」
これ以上弥生さんが深く話すことが危険と感じたとばかりに、杏さんが割って入ってきた…

「そうですね…」
この場はここでお開きとなりそうだ。
まだいろいろ聞きたいことがあるけど、それは次の機会…果たして次があるかは知らないが。

「…あれ、どうしますか」
杏さんと僕の視線の先には、重い話に関係なく幸せそうに寝ている純ちゃんの姿があった…

そのあどけなさにほっと一息ついたところで、弥生さんが立上がる。
「それじゃ匠くん…この続きは操か柏原先生に聞くべきだはね…」
そう言って部屋を出て行くと、
「あ、私も明日寝坊する訳にはいかないので…匠さん、おやすみなさいね…」
杏さんも弥生さんを追うようにして出ていってしまった。

僕は気持ちよさそうに寝息を立てる純ちゃんと、まだ会ったこともない伊藤さんの家に残された…

えーっと…どうしましょう?
…こんなことになるなら、何か聞いておけばよかった…orz

「にゅ〜…もう食べらんないよぉ〜…」
…この子はこの子でどんな夢を見ているんですかねえ?

…にしても、いつまでもここにいるわけにもいかない。
純ちゃんも自分の部屋があるだろう。
…しかしそれが何処かは知らない。

電話して誰か呼ぼうにも、ここの関係者で番号を知っているのは香澄ちゃんと桜ちゃんだけ。
さっきの話を考えると、正直呼びづらい。

伊藤さんは帰ってくるのか分からないらしいし、この時間だとおそらく啓くんは我が家に今日もお泊まりだろう…
仕方ないから毛布でも借りて、今晩は純ちゃんと雑魚寝ですかね…

僕は毛布を借りようと家の中を探索する…
薄く扉の空いた部屋を覗くと、そこには脱ぎ散らかした服や雑誌が散乱していた。
はぁはーん。ここは啓くんの部屋だな…
僕はどこか安心し、部屋の中に入っていった。

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