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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 128

運命とか…赤い糸とか…
僕とは今まで無縁だと思っていたそんな言葉が頭に浮かび上がる…

「あ、でも涼香さんは、ご主人は自分が初めて相手だと言っていましたが…」
「参ったなぁ…アイツそんなことまで柏原君に話したのかよ…
まあ涼香がそう思っているのも仕方ないな…
なにしろ操さんと結ばれたのは高校の時に一回きり…その後涼香とやるまでは、何年も誰ともヤッてはいなかったのだから、童貞と思われたとしても可笑しくはないがね…」

真面目で仕事一筋、お堅いイメージのある和彦さん、涼香さんが勘違い?するのも仕方ないところなのか。
それでも、今こうして向きあっている和彦さんは非常に気さくで優しい人だと思う。
アルコールの力があるとはいえ、ね。

「ちょっと話を変えようかな。匠くんは、香澄をどんな子だと思ってるんだい?」

「あ、はい…実のところはよくは分かっていないんですが…実のところ凄く頭のいい子なんじゃないかと…」
「ほぉー…またそれはどうして?…」
「はい…普段は話し方だって世間知らずそうに見せてはいますが、時折見せるあの燐とした姿は、別人のように感じます…」
「香澄は…私たちの前では、違う自分を装っているとでも?…」
「いえ、そんな気がするだけで…はっきりしたことは、まだ分かりません…」

「そうか…」
和彦さんは頷いて、少し考えた。
「あの子は、昔は男そのものが苦手だったのか、僕にもなかなか心を開いてくれなかったんだ」
和彦さんも複雑な気持ちだっただろう。

「僕は、香澄にとってよき父親であるのか、悩んだこともあってね」

「香澄ちゃんが小さい頃に和彦さんと何かあったとか?…」
「いや…厳しく叱ったりとか、逆に放任し過ぎたとか…そんなことは全く無かったんだ…」
「それじゃあ何故?…」
「関わら無過ぎたんだな…あの子には一流の家庭教師を着け、教育係も皇室並の人材を雇った…
だから私なんかが口出しすること自体、憚られるようになってな…」


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