ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 1124
もちろん弥生さんの力になれるのなら、僕は何だってやるつもりだ…
だけど今まで女性とキスさえしたことの無かった僕が、どれほど弥生さんを慰めてあげられるか不安だった…
「僕なんかでいいんですか?…」
自信なく僕は俯いた…
「匠くんだからいいの…匠くんの事、私も、好きだから…」
「弥生さん…」
その言葉に、もう我慢はできなかった。
弥生さんにキスを浴びせ、床に勢い余って押し倒してしまう。
「あ…ごめんなさい…」
「いいよ…若いからそのくらい勢いがあってもいいよ、あの人は、そうじゃないから…」
“あの人”って旦那さんのことだよな?…
弥生さんの旦那さんとは何度か面識はあった…
銀縁の眼鏡が似合う如何にもイリートって感じの人で、現に僕でも知っている一流企業に勤めている人だった…
まああの人なら、こんな風に力づくで弥生さんのことを押し倒したりはしないだろうな…
何も知らなかったあの時の僕は、弥生さんの一言をただそんな風にしか思えなかった…
「匠くんのいいように、私にして」
その言葉にさらに調子に乗った僕は弥生さんのセーターをたくし上げ、ブラの上から欲望のまま豊かな乳房を揉みまくった。
「弥生さん、好きです、大好きです。ずっと好きだったんです…」
今まで言えないでいた気持ちも、全部吐き出すように告げながら…
「嬉しいな…“好き…”だなんてずっと言ってもらったこと無いから…」
僕の告白なんて“ヤりたいだけのその場だけ”…と思われるとばかり思っていたのに、弥生さんは思いがけずに、僕の言葉を真面目に受け止めてくれたんだ…