心の準備も出来ていない…
アンナさんとのことは追いといたとしても、もし本当に宏が勃たなくなっちっまたんなら、何て言葉を掛けてやればいいかも分かりゃしないしな;…

「それなら…ソフィアちゃんのお姉さんご夫妻を家に招待するっていうのはどうです？…」

「なんか気が引けるな…宏にも彼女にも…ここに呼んだら素直に喋れないような気がして」
僕ですら未だに戸惑うってのに。

「あまり私が介入することじゃなかったかもしれませんね、ごめんなさい」
「いや、そんなことはないよ…」
この数週間で香澄が一気に大人になった気がする。

「まあ今日は家でノンビリするよ…家に呼ぶかはどうかはソフィアちゃんにも相談してからにしよう…」
何も知らない香澄の提案を無下に反対するのも悪いからな…
これが僕とアンナさんとの間に何にも無くて…
それに宏がそういうことじゃなかったら、喜んで招待するところなんだけどね…

「それがいいですね…私ったら匠さんのお友達に会ってみたくて…つい余計なことを；…」

結局好奇心旺盛なところは変わらないなと思いつつソファーにゆっくり身を預ける。
「匠さんはお疲れですもんね」
「今週は特にね」
「お仕事忙しかったら無理はなさらずに。私からお父様にも申し上げます」
「香澄が言ったところで変わるの！？」

「それゃあそうですよ…お父様なら私の願いなら何でも聞いてくださるはぁ…」
迷いなくそう言う香澄をみると、これは案外本当のことらしい;…

「あっ;…いや、そんなこと言わないでいいから;…疲れているって言っても、僕はそれにやりがいを感じているからさ…」
まさかアフターファイブに疲れることをしてたなんて、言える訳ないもんね;…