ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 109
「ふぇ?3人でって…?」
「…そういう関係なんだ」
…ほら、舞ちゃんと弥生さんにあらぬ勘違いをされてますけど?
「よろしければ舞ちゃんも弥生さんも是非!」
そしてアンタは火に油を注ぐな!
…って、それじゃ僕の身体が持ちませんよ。
「…遠慮します。桜さんの運転では」
「…舞花、私の何が不満?」
桜さん、ものすごい笑顔ですけど、怖いです…
「まあそんないっぺんに皆が留守にするのもなんだし…奥様を残して行くのも気が引けますよね…」
流石…弥生さんは大人です…
「でも…匠くんがどのくらい成長したかも、試してみたいは…」
試すって、弥生さん…椿ちゃんの前ですよぉ!…
当の椿ちゃんは意味がわからないのか首を傾げるだけ。
「椿ちゃんにも男の人を教えてあげましょう〜」
やめい、この変態猫。
「…でも、一度皆さんで何処かに出かけたいものですね」
桜ちゃんが言う。
…まあ、それはいいかもね。
「近場だぁたら、やっぱりぃ沖縄かぁ北海道かぁなぁ?…」
こらっ小猫…それの何処が近場なんですか!
「太陽浴びながらぁ〜海岸でぇっていうのもいいしぃ〜…広大な大地でぇ地平線見ながらっていうのもぉ、ロマンチックじゃなぁいぃ〜」
おいぃ!…今の発言には絶対Hな陰語が含まれてますぅよね?
…そんな変態猫娘を見て溜息をつく僕を、舞ちゃんが生暖かい目で見る。
「…まあ、お嬢様の想像力が逞しいのは今に始まった事じゃないので」
「…そんな優しい意味ではないかと」
しかし、これだけの人数が離れに集まるのは異様だ。
「とりあえずもっと広い部屋にいきません?」
「そうですね。みんなでティータイムにしましょうか」
桜ちゃんの提案に、弥生さんが答える。