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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う
官能リレー小説 - 年下

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ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 1071

「もう、匠くんったら、褒めたって何も出ないんだからね!」
照れ隠しにぷいっと視線を逸らす美月さんがまた可愛かった。

「そうそう、夏子さん今日はお休みするそうです」
「あら?匠くんにってことは、私のとこにもメール来てるかな?」
「たぶん」
「理由は?」
「娘さんが体調を崩したそうで」

「やっぱりお子さんがいると女は大変なのよね…」
「女…がですか?」
「それゃあそうよ…うちの会社だって、子供の体調が悪いからって、休む男性社員なんていないのよ…」
「そ、そうなんですか…」
「男女同権の世の中って言っても、そういうことは女である母親が被らなきゃならないのよね…」
夏子さんの場合は仕方ない面もある。
夫の春秋さんは長期の出張中、冬美ちゃんが体調悪いとなれば看病する役目は当然夏子さんに回る。
仕事どころじゃないだろう。

「匠くんは、最近娘さんが生まれたのよね」
「ええ、双子です」
「大袈裟なことだけど、匠くんがうちの会社の歴史を変えるぐらいの決断、ってのも必要かもしれないの」

「決断って…何ですか?…」
「ある意味…本当の男女同権の会社にして欲しいのよ…」

「そ、そんな力…僕にはありませんって;…」
「何言ってるの…公表はしていないようだけど知っているのよ…匠くんが社長のお嬢さんと結婚していること…」

「そうですか…」
「ごめんね、なんか責めてるみたいな言い方で」
「いえ、本当のことですから」

それでも美月さんにはまだ知らないことを、勘違いされないように僕の方からも説明しておいた。
香澄と和彦さんは血の繋がりがないこと…など。

「そう…社長も複雑な家庭なのよね…」

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