ほんの少しの勇気で人生って変わると思う 1070
はいはい;…
まあこんなことがあると、美月さんとお近づきになってほんとよかったと思う…
デキる美月さん助けてもらえば、そんな書類…あっという間に終わっちゃうだろうからね…
僕は着て来たワイシャツとパンツを穿き、美月さんの寝ている横に潜り込んだ…
まあ夏子さんも2人でこんな一夜を過ごしているとは思うまい。
しかも冬美ちゃんを看病している時に…申し訳ないような。
それでも僕はどこか充実したような気分に浸っていた。
窓の外が明るくなり、美月さん共々目を覚ます。
「まさか匠くんとこんな夜を過ごすとはね」
「僕もです」
「でもよかった、お互いをわかりあえて」
「はい、美月さんがこんなにいいとは思いもしませんでした…」
「やだぁ、それって褒めてんの?…」
「当たり前です。会社で見せる顔とは全く違って、……可愛いかったです…」
「クスッ…そう言ってもらえると嬉しいけど、会社では私…そんなに怖いかしら?…」
「いえ、怖いとかじゃ無いですよ…ただ肩に力が入っているっていうか…」
早くゆかりさんや夏子さんに追いつこうと必死になるあまり肩に力が入り過ぎていた印象がある。
現に葉月ちゃんはなかなか近寄らないし、僕は傍観しているだけで関わらず、沙織ちゃんに至っては言い争う場面にも出くわした。
「もっと周りを見ろってことなのよね」
「すぐに結果を求めてはいないんです、誰も」
「そうね…そうかもしれない…今までは何に対しても余裕が無かったのかもしれないは…」
「肩の力抜いていきましょ!…美月さんはこんなに素敵な女性なんだから、それを見せなきゃもったいないですよ…」
「匠くん……」
「ほらぁその顔、抱きしめたくなるぐらいに可愛いですよ!」