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人生、いくらでもやり直せるさ
官能リレー小説 - その他

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人生、いくらでもやり直せるさ 23

「私、運動苦手だから全然違うかもしれない、かなぁ」
「そうなのかぁ」

元妻はおっとりしていてあまり運動ができるタイプではなかったから、娘が活発な子に育ったのが少し不思議なくらいに思ったくらいだ。
「好きなことをやらせたらいい」
元妻は普段からそう言っていた。

その「好きなこと」をやらせたが故に起こってしまったことが俺にとっては悲劇となったのだ。
あの教師は娘の部活の顧問でもあり俺よりはるかに体格のいいスポーツマンだった。

しかも、俺の4歳上の姉と同級生であり、同級生の中でも人気者だったと聞いた。
男の友人も多く、女からは憧れられていた。
俺の姉もその憧れる女の1人だったようだ。

そんな人間だから、元妻が娘の事でよく呼び出されていても不審を抱かなかったのだ。
だが、その間に肉体関係になり・・・
更に娘まで・・・
思い出すと口の中が苦くなってくる。

そんな俺の手を愛花ちゃんが取る。
そして、俺の手を愛花ちゃんのたわわな乳に導く。
もう片方の手はぺ◯スを握ったままだ。

「あの人に調教されていくと・・・だんだんと頭の中が靄がかかったみたいに白くなって・・・何も考えれなくなったけど・・・」

愛花ちゃんはそう言いながら乳に導いた俺の手をキュッと押さえてくる。

「あの時、パッと視界が開けました・・・だから・・・」
「ありがとう・・・そうなればいいな」

娘や元妻が我に返るかもしれないと言いたいのだろう。
希望は持ちたいし、同じような体験をした愛花ちゃんだからの言葉だろう。

地元には唯一、俺を最後まで信じてくれた男友達がいる。
俺が店を畳んで旅に出た半年程前、見送ってくれた親友だ。
俺からは何処に居るとも何処に行くとも言ってない。
たまに奴から地元の様子が聞けるが、俺を罵り嘲笑った奴らは不幸になるどころか良い暮らしぶりのようだった。

あの教師はますます人気が上がり、元妻は再婚してないものの周囲の支援を受けて母娘共に暮らしぶりは悪くないようだ。
親友からは、どうもあの教師は複数の保護者やその娘達を愛人にしている噂があるようだが、それが糾弾されるどころかむしろ『女性を守るヒーロー』的な扱いになってるみたいだ。
その殆どがうちのケースと違って証拠が無いから推測だけのようだが、親友の話によるとそれを追及すれば俺みたいに返り討ちに合うだろうと言っていた。
実際俺も返り討ちにあった訳だから、旦那達の中には知りながら泣き寝入りしてる者も居るかもしれない。

だから折角の愛花ちゃんの言葉だが、俺はほぼ諦めてこう言うアテのない旅生活をしていた訳だ。

「私は、悟志さんと出会えて、こうやっていっぱいしてもらって、救われた気分になりました。だから悟志さんもきっと、うぅん絶対、いいことがあると思います」
「愛花ちゃん…ありがとな」

股間を元気にしようとしながら俺の心も立ち直らせようとしてくれる愛花ちゃんの優しさだけで俺は救われると思いながら愛花ちゃんを抱き寄せ、頭を優しく撫でた。


愛花ちゃんの方の一件だが、双方が意識不明の重体に陥っていたが継父の方は亡くなったというニュースが入ってきた。
一方で愛花ちゃんの母親の方は意識が回復したという。

そのニュースを聞いたのは、温泉旅館の朝食の時・・・
そしてそれは、愛花ちゃんとの旅の終わりを告げるものだった。

「帰るべきだと思う」
「そんなっ!」
「冷静に考えてみて?・・・お母さんと会うべきだよ」

駄々っ子のような愛花ちゃんに諭すように言う。
大人として俺が行動すべきは、愛花ちゃんと母親を再会させる事だ。
例え一旦裏切りがあったにせよ、土壇場で娘を必死で逃した母親の想いを考えれば、愛花ちゃんを帰すべきなのだ。

愛花ちゃんも頭では分かっているのだろう。
暫くイヤイヤと首を振っていたが、抱きしめながら諭すと不承不承ながらようやく縦に首を振ったのだ。


そこから身支度をして愛花ちゃんの家えと向かう。
結構離れたから数時間の道のりだ。
その間、余り会話らしい会話は無かった。
そして、彼女の家の近くまで来た。
あの初めて会った場所だ。

「これで最後じゃないですよね?」
「ああ、まずはお母さんに会う事が先だよ」

そう言って連絡先だけ渡す。
彼女はその紙を握ると、名残惜しそうに車を降りる。

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