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海から始まる恋
官能リレー小説 - その他

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海から始まる恋 18

 部員たちは、剣を見てか、直ちに後ずさった。
 そして、僕は、剣を、えい、と振る。
 確かに、クラゲの足の一本には、ダメージを与えられたように見えた。でも、このくらいでクラゲは揺らがなかった。

 僕の左の方に閃光が走った。店員が持って行ったやくそうとまほうのせいすいで復活した詩織さんが、何かに乗っ取られている彩さんに向かって再び浴びせたのだ。
 僕は自分が攻撃するよりそっちを見てしまった。
 そのあとすぐに、店員が両手で杖を振った。また別の光線が彩さんに向かう。
水泳部員達は剣を手にした僕を見て驚き、クラゲに誘われていたのがウソのように騒ぎ始めた。正気に戻ったのかもしれない。
しかし、既に取り込まれた者はそうはいかなかった。内部で腰を前後させながらついには大量に射精した。
 ”もし、このクラゲが崩れたら、取り込まれた人たちは、あの高さからこの砂浜に、落っこちてきてしまうのだろうか”
 僕は、そんな想像をして、剣を振るのは止めた。
 僕は剣を下に向け、改めてクラゲに捕らわれている部員たちを眺めた。
 皆、射精したばかりということもあり、幸せそうな表情をしている。
「なんだか凄く具合が良さそうだ…」
僕は中の水泳部員の様子に目を奪われた。僕が剣を下ろしたので、散り散りに逃げていた水泳部員もまた集まってきた。
そして口々にあのクラゲの化け物の中へと入るように誘いをかけてきた。
 “この人たち、もし、僕と同じ世界から来たなら、正気じゃないのか??”
 僕は後ろを気にしながら半歩下がり、そして可能な限りの大声を出した。
 「皆さん!このクラゲのこと知っているのですか!」
 誘ってきた人たちはびくっとして一瞬動きを止めた。
 「いや…よく分からない」
 「まず、情報を聞いてこようと思うのです!」
 僕はそう言って、戦っている詩織さんや店員の方へ走った。

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