海から始まる恋 13
「もしかしたらグリーンスライムに取られちゃったのかもね、テンタクルスのエキスが付いていたから。グリーンスライムの主な好物はテンタクルスから出る汁なのよ」
またしても謎の生物の名前が出てきたが、名前から大体は想像できた。
岩場に居た時に上から落ちてきた競パンまでもいつの間にか見当たらなくなったのは、見てない時にスライムが持ち去ったのだろう。
「あのコーチは競パンをスライムが持ち去った事に気づいているのかな?どういうわけか姿が見えないけど」
「よくわからないけどあのコーチがただ者ではないのは確かね…」
筋肉隆々な見た目は凄く強そうな雰囲気があった。テンタクルズの対応も手慣れていた。
そのコーチは素っ裸の生徒をおいてどこに行ったのだろうか?
色々と重なりすぎて性的な気持ちどころではなくなってきつつあった。まずは状況を整理したいと思った。
「まずここはどこなんです?日本じゃないんですか?」
「半分は違うわね、簡単に言えばここだけ隔離された中間地点のようなものよ」
「ここだけと言うことはこのビーチ以外には行かれないと…?」
とてもそうは見えなかった。客が一人も居ない以外はいつもと変わらないように見える。
「そうね。実はこのビーチ以外は何も無いのよ」
「あの水泳部員達は知っているのかな?」
「彼等は知らないわ、コーチだけは気づいているみたいだけどね」
ある程度彼らとは距離があるので、彼らの声は聞こえない。股間を隠そうとしている彼らだったが、そのうち、リーダー格の男がキョロキョロと回りを見回し始めた。
それを見て、高山航太郎はじめ他の部員たちも股間を隠すのを忘れてざわつき始めたのが見て分かった。
「彼らも、気づいたようね」