ビキニボーイ&ビキニガール 11
昼休みも終わり、コンテストの再開の時間になった。渚と理恵、優也たちは、夏樹や富昭、それに、可憐たち4人と一緒にコンテストを見ることにした。
高校生の部を始めるに先立ち、“ホワイトスパーク”の現役メンバー12人の合唱が再び披露された。今度はお揃いの白いビキニパンツスタイルだった。
“ホワイトスパーク”は、ルックス、スタイル、体力、運動能力に優れた、選り抜きの小学生男子によるアイドルグループで、“カッコよくカワイイ”というのがキャッチフレーズであった。
だが、渚や理恵には、現在の“ホワイトスパーク”には夏樹以前のメンバーがいた頃の迫力が感じられなかった。
渚「ナッキーやトミーと比較するのも気の毒かもしれないけど・・・」
渚にしてみれば今のホワイトスパークは、
台本などで決まっている事を忠実にやっているだけのように感じ、
理恵「確かに歌とかもぎこちなさがありますね。」
ホワイトスパークの合唱が終わると、いよいよ高校生の部が始まり、
夏樹「前々から高校生には憧れがあったけど・・・」
富昭「そうそう、ホワイトスパークに入りたての頃を思い出すな。」
「その頃に何かあったの?」
富昭の隣に座るエリカが尋ねた。
「撮影の仕事で、郊外にある大きな高校を訪ねた時の事なんだけど…」
その日は土曜日の午後で、その高校を訪問した時、富昭たちホワイトスパーク一同はそこの生徒達、特に女子生徒達から大歓迎された。そして、合唱を披露したり、一緒にダンスをしたり屋内プールで泳いだりして交流を深めた。そんな様子を撮影したのであった。
また、その高校はスポーツがとても盛んな学校だった。富昭たちは、野球部、サッカー部、テニス部、バスケットボール部、水泳部、新体操部など、各運動部の練習風景を見て回った。
富昭はその時、『高校生ともなると流石にたくましくてカッコいいな。女の子だって奇麗だし』と感じたのであった。
「じゃあ、私はまだ可愛いくないって事かしら。」
「そ、そういう意味で言った訳じゃないよ。」
「冗談よ。」
富昭の話を聞いて渚が、
「旭も小学生の頃、同じような事を言っていたっけ。」
「渚さん、もうすぐ兄さんの番ですよ。」
旭がステージへと上がると、
「兄さん、堂々と歩いてたりして、ちょっと意外だな。」
「確かに見られるってのは水泳の大会とかで慣れているかも。」
旭が控え室へ戻ると、数名が陰茎を扱いたりしていたが、
旭が戻ってきたので慌ててビキニを穿き直したりていき、
「こんな事して、お前達、気が抜けているだろ。」
「勃ったままだと不味いから処理していただけさ。」
旭は半ば呆れながら控え室を出ていったのであった。