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アイドル アンダーグラウンド
官能リレー小説 - その他

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アイドル アンダーグラウンド 8

彼の存在を知っていた若葉は、理桜に計り知れない素質を感じていた。
理桜と一緒にいればもっとイグニスの知名度も上がっていくはず。
自分が売れる売れないは別の話、今よりキャパのあるステージでイベントが出来たら…そう若葉は抱いていた。

「みんなお疲れ様」
イベントステージを終えた5人を麗奈が労う。

「ありがとうございます」

5人は麗奈と薫にお礼を言い、着替えをすませると会場の片づけを手伝う。

「こんなに近かったんだ」
片づけをしながら客席側からステージを見た理桜はさっきまでのことを思い出す。
カメラ越しでも痛いほど感じた男達の熱視線に何ともいえない感情。

「早く〜帰るよ〜」若葉に呼ばれ理桜は会場を後にする。

本格的に打ち上げといきたいが、5人とも未成年ということもあるので事務所に戻って簡単な打ち上げと祝勝会と反省会。

ジュースで乾杯した後、お菓子をつまみながらアレが良かったコレが良かった。ああしたら良かったこうしたかった。5人は口々に意見を出し合う。特に今回がデビューだった理桜にはたくさんのアドバイスが出る。
理桜も言われるだけでなくステージで気になったことを先輩たちに質問し勉強していく。



「理桜ちゃん、初めてなのにすごく堂々としてて良かったよ」
「ありがとうございます」
アドバイスもあり、デビュー戦?の褒め言葉もあり、理桜はアイドルとして自信を持って活動していける…と少しだけ思った。

「次のイベントに向けて、またレッスンも始まるからね」
「はい!」

解散となって他のメンバーが帰っていく中、麗奈は若葉を呼び止めた。
若葉に個人でのイメージDVD撮影のオファーが来たと告げる。

「イメージDVDですか」
実は、若葉へのDVDのオファーは今回が2回目だ。一度目の時はまだ事務所に自分しか所属しておらず、不安に打ち勝てず断ってしまっていた。
その時の無念はずっと燻っていた。あの時、勇気があればもっと違っていたはず、後輩たちにも良い環境で仕事をさせてあげられたかもしれない。
「やります。やらせてください」
若葉はまたとないチャンスに喜んだ。

理桜は帰宅して、夕食とお風呂を済ませた後、今日のステージのおさらいとしてポージングの練習を行う。
イベント後のアドバイスで学んだことも早速活かしながら、クローゼットの鏡に自分の姿を映す。

「若葉さんも、優奈さんも、愛衣さん舞衣さんもみんな素敵な人だった…私もアイドルとしての第一歩を踏み出したんだから、早く皆さんに追いつけるよう頑張ろう!」

大きな手ごたえを感じて、明るい未来を抱きながら、理桜のアイドル生活初日は終わるのだった。

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